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Dazzling~ほのぼの~

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鋼の錬金術師:エドアイ

ほのぼのなお話です.
以前オフ(コピー)で出したものです…
続きを読むからどうぞ♪
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夏の陽射しは、廊下の窓を通り過ぎ、行き交う人の肌に降り注いでいた。正午もとうに過ぎて、日は傾き始めてはいるが、その光は衰えを知らない。
「あち――――――」
 日差しを避けていても気温からは逃れられない。
「ごめんなさいね。手伝ってもらって」
 大きなダンボールを抱えたホークアイは横のさらに大きな方を抱えているエドワードへと目を向けた。自ら大きい方を持つ!と言って聞かなかった訳だが、その様はまるでダンボールに足がついて歩いているかのようで
「ん――――別に。俺も大佐の所に行くところだったし、って何で笑ってんの?中尉」
 理由を言えるはずなくエドワードへと礼を述べると、今回の調査についてや旅先での事などいつもの会話が交わされた。
「…でも、これと言って当たりな情報はなかったんだけど」
「残念ね…大佐もそれなりにエドワード君達の役に立ちそうな情報や視察は押さえてあるのよ。報告書、出したら新しい情報について聞いてみるといいわ」
 柔らかいホークアイの微笑みに、自然と笑顔になるエドワードは、ドアの前まで来ると一歩踏み出し、前に出た。二人とも両手がふさがっている。エドワードは片腕と片膝でダンボールを支えると、一気にドアを開けた。
「しっつれーしまーす」
 グイグイとダンボールでドアを押し、ホークアイが通れるようにした。
「失礼します。?大佐、どうかしましたか?」
 椅子に座ったままこちらを見るロイはなぜか不思議そうな顔をしていて
「言われていた文献と資料、その他お持ちしました。…じゃあエドワード君こっちに置いてちょうだい」
 ロイの様子など、ダンボールで隠れていて分からなかったが、言われたとおり運ぶエドワードは、くっくっと笑う声に眉をしかめた。
「…っしょっと。報告書、持って来たぜ」
 壁際の床に置いてから腰に手をあて不機嫌そうな顔を向けた。
「…あぁ、すまない。ご苦労だった。いきなりダンボールに足が生えて歩いてきたから、不覚にも驚いてしまった」
「っなっ!」
 いつものエドワードならば、言ってもいないことを叫び出し、自虐的ともいえる反抗をするが、今日は引きつった笑顔で訴えた。
「なんだ?鋼の、悪いものでも食べたか?」
 反応の違いにロイが意地悪そうな笑顔を向ける。
「……べっつに―――」
そんな二人のやりとりに苦笑交じりのホークアイは、てきぱきとデスク上の書類をまとめる。その間に、エドワードとロイは部屋の中央に置かれている応接セットに座して報告書について話し始めた。
「なかなか面白かっただろう?」
「面白かった、じゃねーだろ!ったく、ろくな情報ねーな」
 報告書、かかった旅費等の請求、と何枚かの紙をロイに手渡すと行儀悪く足を組んでソファに体を沈ませた。そんなエドワードの態度はいつものことと気にせずに
「…よし。それでは明日までに新しい視察先を用意しておく」
 一通り目を通すと、デスクで書類の仕分けを続けるホークアイへと目を向けた。つられてエドワードも振り向く。
「そうだ中尉、少し休憩でも取ったらどうだ?文献や資料は重かっただろう」
 上司の労いの言葉。しかしホークアイは顔を顰めながら
「サボる気ですね」
「………運んでくれた資料をみたいんだ……集中して一人で。中尉は……鋼ののおもりをしてくれないか」
 苦し紛れの理由。エドワードは、そんなにサボりたいのか、と半ばあきれ気味で言葉が出ないでいる。
「分かりました。そのかわり、私が戻ったときにはすべて終わっていて下さいね」
 極上とまでは行かないが、ホークアイのめったに見られない笑顔にロイの顔は引きつる。
「エドワード君行きましょう?」
 引きつったまま固まっているロイに自業自得とエドワードも笑顔をむけ、ホークアイに続いて司令室から出て行く。残ったのはロイと大きなダンボール二つ分の文献と資料で
「…鋼のに手伝わせればよかった」



「廊下ってなんでこんなに暑いんだ――」
 うんざり呟くと、涼しい顔をしたホークアイが立ち止まり
「甘いものって平気かしら?」
「?うん」
 暑いと甘いものが結びつかなくてきょとんとしていると、ホークアイは行き先が定まったのか、すたすたと歩き出す。慌てて後を追うエドワード。


 行き着いた先は、お昼には大変込み合う食堂で、今は休憩を取りに来ている人がまばらにいる程度だった。雑談を交わす声や、トランプでポーカーをしている人の笑い声が聞こえる。エドワードはそんな様子をぐるり見渡しながらカウンターから戻ってくるホークアイに目をとめる。
「はい。エドワード君」
 差し出されたのは食堂のメニューでも美味しいと言われているバニラのソフトクリームだった。
「ありがとう!中尉」
 子どもらしい満面の笑みにホークアイも目を細める。
「アイスなんてどれ位ぶりかしら?」
 ひとくち口に含むとひんやした感覚の後にミルクの甘さが広がった。
「あ、エド君大丈夫?」
「何が?」
 加工されたミルクなら大丈夫なのか、美味しそうに舐めている。司令室で出しているコーヒーより、こちらのほうがエドワードには似合っている、などと思っていると急にエドワードが身を乗り出してホークアイのソフトクリームをペロリと舐めた。
「あっぶね―。垂れそうだったよ。服についたら嫌じゃね?」
 にぃっと笑って見せるとまた座りなおし自分のものに舌をはわせる。あまりにも自然な流れに、驚いて動きが止まるホークアイ。ふと、自由な子だ、と思い小さく声をあげて笑う。
「?」
 そんな様子に、片眉を上げ不思議そうに見上げると
「ふふっ…ごめんなさいね。何でもないわ」
 追求されないようソフトクリームを舐めはじめるとエドワードも気にしない風に食べはじめた。



「さ、そろそろ戻ろうかしら」
 椅子から立ち上がると柱にかけてある時計を見やる。
「あら、一時間以上も話していたのね」
「いいんじゃない。中尉、普段は休みなく働いてるじゃんか」
 もっと休んだっていいよ、と悪戯っぽく告げる。エドワードの冗談にはホークアイもそうね、と乗ってしまう。
廊下に出るとエドワードはふっと思い出したように
「大佐、終わってるかな?」
 と面白そうに呟いた。やる気満々で頼もしい事を言っていたな、などと思っているとエドワードが立ち止まりまた何か思いついた。
「俺、終わってないに賭ける」
「賭け事はいけないわ」
 ホークアイのつっこみに唇を尖らせて見せると
「俺と中尉だけのだよ。勝ったほうが負けたほうにアイスを奢るってのはどお?」
 上司の仕事っぷりを賭けるのはどうかと考えたが無邪気なエドワードの賭け事に承諾すると、あの量は終わっているわけないと結果を考えた。
「……エド君、負けたほうが奢るんじゃないの?」
 そんな矛盾を指摘すると
「だって俺、中尉に奢りたいんだけど」
 勝負が分かっている口調に苦笑してみせるホークアイ。
「いいわよ、終わっていたら私の勝ち。終わっていなければエド君の勝ちね」
 人差し指を立てて確認すると、目標の人物のいる部屋へ向けて足を速める。

 司令室のドアに耳を押し当て様子を伺うエドワードは、静まり返っている室内に賭けの勝利を確信した。
「逃げたんじゃない?静かだよ」
 とりあえず呆れて諸手を上げて見せると、ホークアイは返事を期待しないでドアをノックした。
「中尉か?入りたまえ」
 返ってきた声に驚いてエドワードとホークアイは顔を見合わせる。
「失礼致します。休憩、頂きました」
 中に入ると余裕綽々な顔をしたロイがソファでくつろいでいた。
「大佐っ!終わってんのか?マジかよ!」
 ソファに寄っていったエドワードが落胆していると、その横を通りホークアイがダンボールから出された資料や文献を手に取った。
「…全く開いた形跡がないように見えますけど?」
 鋭い視線を見ないようにロイは立ち上がると
「ちゃんと運んでくれたものが全部あるか箱から出して見たんだが?あぁ、参考文献が一章足りなかったな…まぁ後でもかまわないが。さて、鋼のも戻ってきたことだし、今から中身を読んで、内容の整理と区分をしてから報告書を作成するか。手伝いたまえ」
 
 一瞬の沈黙の後エドワードより先にホークアイが凄まじい形相でロイに向け銃を構えた。ブラックハヤテ号の躾の如く五発の銃弾がロイの体のラインをかたどった。
「足りなかった物は直ぐに手配します。ですので、今ある物を早く片付けて下さいね」
 冷静な表情と冷静な口調でロイは冷や汗を流しながらもはい、と頷いた。
 二人のハードなやり取りに口が開いたまま固まるエドワードは大人の世界を垣間見たようで宿に置いてきた弟を想った。大人の世界は厳しいんだ、と。
 そんな一人想いにふけるエドワードにホークアイが、
「賭けは…一応、私の勝ちね」
 先ほどの顔からは想像できないほどの穏やかで優しい笑顔に、エドワードも笑顔で、
「……でも、実際大したことやってなかったじゃん。俺の勝ちだよ」
 一体何のことを言っているのか、デスクについて資料に目を通すロイには分からずに、ただ二人のやり取りを見ているだけになる。
「じゃあ、今度おいっしーアイス一緒に食べに行こう!」
 ますます話が分からないロイ。ホークアイは行こうと言うのに了解すると後ろを振り向き
「手が止まってますよ」
 と、笑顔のまま指摘した。




「今回の情報は私が自ら行ってもいいほどのものだ」
「へーい。アリガトウゴザイマス」
 次の日、情報をもらいに来たエドワードは、前回も同じ様なことを言って渡されたな、と思いうさんくさそうに受け取った。しかし今回並べられた資料は、どれも最新で手に入りにくそうなものばかりであった。
「それじゃ、大佐様様からいただいた情報を信じていってきます」
 司令室で未だ資料に悪戦苦闘しているロイへ敬礼して見せると貰った地図と情報片手に部屋を出た。
 廊下を足早に過ぎるエドワード。
「もう出発なのね」
 後ろから声をかけられ振り向くと、ホークアイがファイルを持って歩いてきた。
「大佐がすごい情報をくれたんだ」
 持っている手をかかげて見せると、満足気に微笑んだ。つられてホークアイも表情を緩めると、ずいっとエドワードが覗き込むように、近づいて来た。
「だからさ、俺が戻ってくるまでにここら辺で美味しいアイス屋、探しといてくれない?戻ったら、一緒に行こうよ。 じゃ」
 ホークアイが呆気に取られているとエドワードはすでに廊下を駆けて行ったしまった。
「本当、自由な子…」
 



 エドワードが新しい情報を手にいれ飛び出してから一週間が過ぎた。あいかわらず忙しく動き回る司令部の面々。
「中尉、俺の調査書なんすけど…」
 外仕事からひょっこり顔を出したハボックは、腕まくりした動きやすい格好をしており調査書とは無縁な感じがする。
「私のデスクに乗っていると思うわ。取っていってちょうだい」
 手が離せないようで、ハボックは軽く返事を返すと探しに行った。
「…これと、これ…と……。」
 ふと探す手が止まる。
「ホークアイ中尉…。中尉って付き合ってる人、いるんすか?」
 室内にいたロイの部下たちの動きが一瞬で止まる。ただ、ホークアイだけが不思議そうにハボックのいる自分のデスクに振り返った。
「?…。プライベートよ。それに、その質問はセクハラになりますよ、ハボック少尉」
 答えそうになったが、特に教えるような事ではないときっぱりと言い放つ。
「そっすね……。デスクに、デートスポットのパンフが乗っていたから…つい」
「…………」
 興味津々の視線が痛いホークアイはため息をつくと素早くハボックの元に行き、パンフを奪って言った。
「どこか、美味しい甘味処がないかと思って。少尉、どこかいい所知ってるかしら?」
 笑顔で問われ、戸惑うハボックは後退り、謝罪をしながら部屋を出て行った。
 その様子を見送り、再び仕事に戻ろうと振り返ると、止まっていたメンバーが知らないふりをして忙しそうに手を動かしていた。
 ちらり見えたパンフの折り目に、皆が相手を考えたが、ホークアイより背の低い男を想像した人はいなかった。

 約束だものね。
 ホークアイ一人だけが、小さい少年を思い浮かべていた。

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